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茜色の日々 4話



 痩せた私は世間的には『可愛い』と認識される女なのだと知った事はちょっとした衝撃だった。

私の両親は痩せた私に対して群司さんと同様の心配をしていたから、今の私は【不健康】なのだという認識しかなかった。

だから結婚式の時に参加した人たちから『素敵!』だの『綺麗だ』と浴びせられた言葉は、結婚式という特別な場所、環境から生じる社交辞令だと思っていたのだ。


「…私、綺麗…なの?」
「えっ、自覚、ないの?」
「全然」
「~~あぁーヤバい、マジでヤバい!」

盛大にため息をつきながら群司さんは私の中に挿入れていたモノをグッと奥へと押した。

「ひゃぁん」
「其の自覚のなさ…天然振り…見かけの可愛らしさと合わさって本当他の男が放っておく訳がない!」
「あぁぁっん、群司さ…ん、激しいっ」

急に腰を振り出した群司さんは私の中を激しく冒した。

「茜、よく覚えておいて。茜は俺の妻だ、だから俺以外の男を見たりしないで」
「そんなの…当たり前です!」
「茜…」

群司さんが私の何をそんなに心配しているのか解らないけれど、私は群司さんに他の男に目移りするような女に見えるのかと思われた事が少し悲しかった。

「私には群司さんだけ。見た目の良し悪しで判断しないで私を選んでくれた群司さんだから私は好きになったの」
「…」
「見た目が変わったからといっていい寄られても、そんなもの私には馬鹿らしいとしか思えない」
「茜っ、茜」
「あぁっ」

心から思っている事を群司さんに吐き出そうと思っていたけれど、私の言葉は群司さんから与えられる激しい行為によって喘ぎ声に変えさせられてしまった。


其れから何度も何度も求められ、気が付けば日付が変わっていたのだった──






「…ん」

淡く入り込んだ光に気が付き薄っすら目を開けると、隣に群司さんはいなかった。

(…また私を起こさずに行っちゃったのか)

軋む体を起こしてリビングに向かうと、テーブルの上にはいつも通り置手紙があった。

【晩ご飯ご馳走様でした。とても美味しかった。残ったおかずは弁当として持って行きます。ゆっくり休んで下さい 群司】

(群司さん…)

結婚してからこういう日が続いていた。

夜遅く帰って来る群司さんは私を激しく求め、そして其のまま眠っている私を起こさずに朝早くに出勤する。

晩ご飯は大抵朝ご飯になって、残ったおかずを自分でお弁当箱に詰めて昼食用に持って行く。

おまけに洗い物まで済ませてくれている。

仕事のある日はいつもこうだった。


(私、奥さんらしい事全然していないんじゃないかな)

なんて思う事が多々ある。

なまじ群司さんが優し過ぎるから余計にこの環境の生温さで不安になったりするのだった。

(もっと群司さんに奥さんらしい事したいなぁ)

そんな漠然とした想いが私の中に降り積もって行く。

もっと群司さんが幸せだと感じてくれる事。

私と結婚してよかったと思ってくれる事。

そんな事を感じてくれるような何かが出来ないかなと考える私なのだった。

茜色

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