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初恋はまだ 5話(終)



斎藤 光輝と名乗った間抜けな誘拐犯と私は交際を始める事になった。

驚いた事に光輝はなんと父の会社の社員だった。

一年程前、社員家族を招いて行われたレクリエーション大会の時にたまたま参加していた私を見掛けて一目惚れして、以来思慕を強めて行ったという。

一年の間で色々私の事を嗅ぎまわって、勿論私が不特定多数の男と付き合っている場面にも出くわしていて、其れでも其の想いは強くなっていったと告白した。



「…光輝って本物のストーカーだったのね」
「え…何、改まって…」
「ん…なんか…急に思い出しちゃった」
「こんな時に其れ、云われちゃうと…萎えるんだけど」
「ふふっ、ごめんごめん──あっ」

ググッと私の最奥まで挿入れられた光輝のモノが奥をクニュクニュと擦る様に動いた。

「あぁん、其れ…んっ、やぁ…」
「ふっ──杏香ちゃん、此処、弱いね」
「んっ…な、なんだか…悔しい~~」


あの温い誘拐騒動から一ヶ月後には私と光輝はセックスする仲へと進んでいた。

私にしてみれば付き合い始めてセックスするまでに一ヶ月──というのは異例の遅さだった。

今まで早い時には付き合うと決めた其の日の内にしていた男もいたのだから。

だけど私は光輝とはそうなりたくなかった。

出逢い方が特別非常識なものだったから余計に私は光輝に関しては冷静になりたかった。

其れは光輝の方も同じだったらしく、私に対して性急に体を求めるという事はしなかった。

そんなところでも私は光輝の事を好ましいと思った。

何度かデートを重ね、沢山お互いの事を話して、さり気なく手を繋ぐ様になって、次に軽いキスを交わす様になって、キスが徐々に深いものへと移行する頃…

私自身、心から光輝に抱かれたいと思えたのだった。



「あん、あんっ、あっぁぁ」
「はぁ、んっ…んっ」

激しい光輝の腰の動きに合わせるように私の腰も自然と動いた。

光輝の引き締まったお尻を両手でギュッと掴みながら、グイグイと隙間なく密着させた。

「あ、あぁぁっ…イク…イク…あぁっ…イッちゃうぅ」
「ふぁ──んっ、凄…締まって…あっ…くっ──」

私の中が光輝のモノを締め付けているから、ゴムをしていても光輝が精液を出しているんだという事が解った。

いつも思う。

(気持ちよ過ぎ…)

今までして来たセックスでイッた事なんてなかった。

こんなに気持ちのいいセックスをしたのは光輝が初めてだった。


「はぁはぁ…はぁ…好き…好きよ…光輝」
「ん、杏香ちゃん…僕も大好き」
「…ふふっ、甘いなぁ…光輝は。もう手に入れた女だっていうのに、いつまで私を甘やかすの?」
「何云ってるの?手に入れたからこそ大事にしたいんじゃない」
「…光輝」

光輝はそう考える人だった。

自分のものになった女を大切にする男を私は尊敬する。

其れは私の両親を見ていてそう思えたから。

だけどそういう男は意外と少ないんだという事を私は身を持って知った。

自分の所有物になった私を今までの男たちは大抵蔑ろにした。

自分の都合よく動かせない私を疎ましく思うのだ。

だけど今になってそうなった原因が解る気がした。

其れは其処に愛がないからなんだ──と。

(やっぱりお互いを思いやる愛って感情は大切なのね)

体だけ大人になったつもりでいた私は、光輝と逢って初めて心の成長も始まった気がした。


「杏香ちゃん、今度の休みに水族館に行かない?僕、泳ぐ魚をボーッと眺めているの好きなんだよね」
「え、其れってただ退屈なだけじゃない?」
「そうかなぁ…僕は愉しいんだけど」
「…光輝がそういうなら付き合ってあげてもいいわよ」
「よかった…杏香ちゃんにもボーッとする時間が愉しいんだって事、教えてあげるね」
「うん、教えて」


今まで知らなかった事を知るという喜び。

光輝と付き合っていると私の世界がどんどん広がるような気がする。

(光輝と一緒にいると毎日が愉しくて、愛おしくて仕方がないよ)


──私はやっと本当の意味で【恋】をするという喜びを知ったのだった





初恋はまだ
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