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2017.05.31 (Wed)

紡ぎ愛 1話



私達はいつも3人でいた。


幼稚園の時に出会ってから3人共全然性格が違うのに何故か気が合って…


次第に3人でいる事が当たり前なんだって思う様になっていった。


だけど私達は成長するにしたがって気がついてしまった。



私達は男と女なんだって事に──







「亜矢、今帰り?」
「あっ、由弦くん──そういう由弦くんも?」
「うん。今日は早退しなかった」
「そっか、じゃあ一緒に帰ろうか」


私、高瀬 亜矢(たかせ あや)には幼稚園の時から仲のよかった男友だちが2人いた。


この由弦くんこと、二階堂 由弦(にかいどう ゆづる)は其の内のひとり。


頭が良くてカッコよくて器用に何でもこなして、何よりもいつも私に優しかった。


ただ心臓が弱く、体を動かす事に制限があった。



「そうだ、ねぇ亜矢。今度の日曜日時間ある?」
「日曜日?…えっと…ごめんね、其の日はちょっと…」
「そっか、残念」
「前の日の土曜日はダメ?土曜日なら時間があるんだけど」
「土曜日は病院の日で一日検査なんだ」
「…そっか…最近具合どう?」
「心配しなくても大丈夫だよ。悪くならないためにこうやって定期的に検査しているんだから」
「…うん」


由弦くんの心臓は体が大きく成長する毎に症状が悪化していると由弦くんのお母さんから訊いた事があった。


先天的な病気で、とても治療が難しいのだと泣かれた事もあった。



一緒の帰り道で其々の家のある方に向かうための曲がり角に来た。


「亜矢、家まで送るよ」
「え、いいよ。もう直ぐ其処だし」
「でも何かあったら…亜矢は女の子なんだし」
「もう、由弦くんは心配性だなぁ。大丈夫だよ。いざとなったらダッシュで逃げるから!」
「…そっか──じゃあね」
「うん、また明日ね」


本当に由弦くんは心配性だ。


自分が大変な時でも真っ先に私の事を考えてくれる。


余りにも優し過ぎて…


私は其の優しさに時々涙が出そうになるのだった。




由弦くんと別れて直ぐに声を掛けられた。


「相変わらず仲いいな、おまえら」
「あ、龍司」
「俺が先に亜矢見つけて声掛けようと思ったのによぉ」
「一緒だったの?声掛けてくれればよかったのに」
「出来ねぇよ。ゆづがいたんだから」
「…」


そしてもうひとりの男友達がこの藤島 龍司(ふじしま りゅうじ)だ。


龍司は由弦くんとは正反対の性格。


まぁ…頭はそこそこいいみたいだけど、とにかくやんちゃなのだ。


パッと見怖そうだからあんまり人が寄ってこない、見た目で損をしている残念な男だった。


「ゆづ、元気だったか?」
「心配なら話し掛ければいいのに」
「俺みたいなのが優等生のゆづの友だちとか思われると迷惑だろうが」
「…相変わらずだなぁ」
「なんだよ」
「本当の龍司は由弦くんと同じくらいめちゃくちゃ優しいって事」
「! ば、馬鹿云うな!お、おまえな、そんな事人に云うんじゃないぞ!」
「云わないよ」


他の人に云う訳がない。

龍司が本当はすっごく情に熱くて優しくて…

カッコいいんだなんて…


(其れは私だけが知っていればいいんだ)


「なぁ、日曜。何処行きたいか決めたか?」
「あ! あのね、雑誌観てて行きたいなって処があったの」
「何処?」
「電車で直ぐなんだけど先月出来たショッピングセンターでね──」



私には仲のいい男友だちがふたりいた。


だけど…


中学生になった私は、其の内のひとりが【友だち】という枠からはみ出している事に気がついてしまったのだった。



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2017.06.01 (Thu)

紡ぎ愛 2話



私は小さい時からなんとなくだけど、由弦くんよりも龍司の方が好きだなって思っていた。


由弦くんは優しくて、私が何をしても笑って赦してくれた。


困っていたらいつも助けてくれるし、気がつくといつも傍にいてくれた。


反対に龍司はいつも私を苛めていた。


厭な事ばかりするし、馬鹿にする様な事をいつも云われた。


──だけど


龍司はいい事悪い事の区別はつけて、卑怯な振る舞いは絶対にしなかった。


本当に悪い事は私にはしなかった。


ただ、悪い事は悪いとちゃんと云ってくれた。


本当に哀しい時は静かに寄り添ってくれる。


口数が多くないからいつも本心が解らなくて戸惑うけれど…


そんな龍司の隠れた優しさを見出してはドキドキする様になっていた。


あぁ…私は龍司の事が好きなんだなとハッキリ自覚したのは中学生になってからだった。


いつもは3人で遊んでいたのが、中学生になって行動範囲が広がり一緒に遊ぶ事が多くなったのは龍司だった。


由弦くんは行動範囲が限られていたし、検査とか治療、時には入院など病院関係に時間を割いて一緒に遊ぶ時間が少なくなっていたからだ。


だから私は由弦くんよりも一緒にいる事の多かった龍司に一気に惹かれて行き──



「…私、龍司の事が好き」
「お、俺だって亜矢の事ずっと好きだった」


中2の時、私は思い切って龍司に告白をした。


私の告白を龍司も受け入れてくれて私達は由弦くんには内緒で付き合う事になった。


私は由弦くんに報告したかったのだけど、龍司が恥かしいから内緒にしていようとしつこく云うから其のまま話す機会を失った。


そして現在、私達の内緒の交際は一年を迎え様としていた。






「あっ…んっ、んん…あぁぁ」
「亜矢…亜矢」


両親が共働きで昼間家に誰もいない龍司の部屋で私達は甘い交わりに夢中になっていた。


初めて龍司とセックスをしたのは付き合い始めてから一ヶ月経ってからだった。


私は早すぎるんじゃないかと何度か拒んだのだけれど、龍司に「好きなら早過ぎるなんて事はない」と強く押し切られて其のままお互い処女と童貞を捨てた。


初めこそ罪悪感とか背徳感とか色んな複雑な感情が湧いていたものだったけれど、今ではすっかりセックスは愛情表現のひとつになっていた。



「ひゃぁ…あっ、あん…りゅ…龍司ぃ…あっあっ」
「此処か…此処だな…亜矢の気持ちいい処」
「あぁぁぁ、んっ!やぁぁぁ──」


すっかり私の感じる処を知り尽くして、其処を攻めると私がどう啼くのか解っている龍司にいつもイカされっぱなしだった。


(15でこんなにエッチが上手いって…末恐ろしいんじゃない?)


時々そんな事を考えてしまう私も龍司に負けず劣らず厭らしいのかも知れない。




行為後の後始末をしている龍司を私は疲れ切った上体を起こしながら見ている。


「だけどさ、不思議だよな」
「…何が?」
「これ、こんなんで子どもが出来るってさ」


そう云いながら使用済みのコンドームを掲げて私に見せる。


「ちょ、み、見せないでよー」
「なーに恥かしがっているんだよ。これで散々喘いでいたのにさ」
「龍司はデリカシーがなさ過ぎ!」
「本当の事だろっ」
「もう!」


いつもこんな調子だった。


すっかり行為後に甘い雰囲気になるなんて初々しい時期は過ぎてしまった様だ。


「…子どもかぁ」


私はボソッと呟いた。


「まぁ、まだ俺ら自身が子どもだからな。子どもが子ども作るなって話だよな」
「…今はそうだけどね、でも」
「? でも、何」
「いつか…大きくなったら私、龍司の子ども…欲しいなぁ」
「!」
「な、なーんて!ごめん、変な事云っちゃった」
「…変な事じゃない」
「え」


急に真面目な顔つきになって龍司は再び私を押し倒した。


「変な話じゃない。亜矢…いつか大人になったら俺の子ども──産んでくれるか?」
「…龍司」
「俺、亜矢と結婚する──いや、亜矢としか結婚しないから」
「龍司…わ、私も…私も龍司としか結婚しない!龍司と結婚して龍司の子ども、産む!」
「亜矢…」
「…龍司」


お互いを見つめ、慈しむようなキスを何度もした。


愛おしいという気持ちが、治まったはずの体の火照りを再び呼び起こしてしまって…


結局私達はまた交わり合ってしまった。




──この時の私達は本当に子どもで…


願った事はいつか本当に叶えられるんだって信じて疑っていなかったのだった。



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2017.06.02 (Fri)

紡ぎ愛 3話



愛し合っていた私と龍司の関係に大きな障害が出来たのは中3の冬だった。


龍司のお父さんが海外転勤を命じられ、同じ会社で働いていた龍司のお母さんも同行する事になったために一家で赴任先に引っ越す事になったのだ。


つまり龍司とは遠距離恋愛になる──という事だった。


龍司は最後までひとり日本に残ると抵抗したけれど赴任期間が何年になるか解らない中、未成年の龍司をひとり日本に残す事は出来ないと家族共々引っ越す事で話は進んでしまった。




「…うっ…うぅぅ…」
「亜矢…泣くなよ」


ラブホテルの一室で私はずっと泣きながら龍司に抱かれていた。


明日には私の元を離れて行ってしまう愛おしい龍司を体中で感じながらも寂しさからどうにも涙が止まらないのだ。


「龍司…龍司ぃ…寂しいよ」
「俺だってそうだよ──でも…仕方がないんだ」
「…うっ…うっ…」
「なぁ、本当もう泣かないでくれ──どうせなくならいつもの様に…俺のこれで啼く亜矢でいてくれよ」
「! ひゃっ、あっぁぁぁ」


龍司の大きな肉棒が容赦なく私の中を突き奥深くのところをゴリゴリと擦る。


「あぁぁぁ、や、やぁぁーんっ、んっ──」
「そうだ…はぁぁ…そうやって…啼け」


グッグッと抜き差しを早め次第に私の中が蠢き始める。


「…ねぇ、龍司…今日は…外して…」
「え、何を」
「…ゴム」
「! な、何云ってるんだ、ダメに決まってる」
「お願い!…龍司の…生の龍司を感じたいの!」
「そんな…そんな事して万が一子どもが出来たら──」
「…其れでもいい…ううん、そうなりたい」
「!」
「龍司との子どもが出来たら結婚出来るよね?…龍司と一緒になれるよね?!」
「亜矢…」


暫く思案顔だった龍司は私の中から自身を一度引き抜いた。


「龍司…」
「…亜矢…其れは…ダメだ」
「何で?!」
「そんな理由で…子どもを作っちゃダメだ」
「……」
「俺はちゃんと…ちゃんと亜矢と結婚してから亜矢に子どもを産ませる」
「…りゅ…龍…」
「暫くの辛抱だ──自立出来る様になったら俺ひとり日本に戻って来る」
「…」
「必ず此処に戻って来るから──其れまで辛抱してくれ」
「龍司…」
「俺は絶対に亜矢を迎えに行くから」
「龍司」

龍司の其の力強い言葉が私の支えになった。


最後の最後まで私は龍司に啼かされ、何度も何度もイカされた。


この私の体は龍司だけのものだと私は固く操を守る事を決めた───






そして龍司は遠く異国の地に行ってしまった。


「──神様って本当にいたんだ」
「え?何、由弦くん」


龍司を見送りに空港まで来ていた私と由弦くんは小さくなっていく飛行機をジッと眺めていた。


「なんでもないよ。寂しくなるなぁって云ったんだよ」
「…うん…そうだね…寂しいよ」
「そんな顔しないで、亜矢。亜矢には僕がいるじゃない」
「…由弦くん」


龍司の事を小さな頃から知っている友だちが傍にいるというのは心強い事なのかも知れない。


由弦くんとふたりして時々は龍司の話をして、懐かしがって忘れる事がないという事がせめてもの救いだった。



私は龍司が迎えに来てくれる其の日まで龍司に相応しい女性になろうと強く誓ったのだった──


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2017.06.03 (Sat)

紡ぎ愛 4話



龍司と遠く離れてから約一年──


私と由弦くんは同じ高校に通っていた。


龍司と離れたばかりの頃は毎日の様にお互いメールでやり取りをしていたけれど、やっぱり時差や生活環境の違いなどから連絡は徐々に疎遠になっていった。


其れは仕方がない事。


私はそう思って連絡のない龍司も私と同じ気持ちでいてくれていると信じていた。


いつか龍司が私を迎えに来てくれるのだと、約束の其の日が来る事を待ち望んで日々をやり過ごしていた。




「亜矢、今帰り?」
「あ、由弦くん。そうだよ、由弦くんも?」
「うん。今日は委員会もないからね」
「じゃあ一緒に帰ろうか」
「喜んで」


由弦くんは高校生になってから少しだけ元気になっていた。


勿論相変わらず心臓の具合は良くなくて病院へも週一回は通っているけれど、龍司がいなくなってからの由弦くんは私を寂しがらせない様にと一生懸命になっているところが垣間見れていた。



「龍司から連絡あった?」
「ううん」
「そっか…僕のところにも一ヶ月前にあったきりだ」
「私もそんなくらいかなぁ」
「言葉の壁っていうのかな…向こうの言語に慣れるのに大変らしいね」
「うん…」


龍司が慣れない土地で頑張っている事を考えると、連絡がない事を決して責める気にはなれなかった。


寧ろ私に何か出来ないかといつも考えてしまって…


でも結局は何も出来ない焦燥感から精神的に疲れてしまうのだった。



「あ、そうだ。亜矢これから時間ある?」
「あるよ、何?」
「母さんが亜矢に食べさせたいお菓子があるから時間があったら来て欲しいって云ってたんだけど…今から家に来ない?」
「え、本当?おばさんのお菓子、食べたい!」
「ははっ、亜矢ならそう云うと思った」


由弦くんに笑われてちょっと恥かしかったけれど、由弦くんのお母さんは料理教室の先生をしているからお菓子もすごく美味しいものを作る。


最近は中々お呼ばれする事がなかったために、誘われる機会があったら是非受けたかった。


こうして私は由弦くんの家に行く事になった。





「お邪魔します」


久し振りに来た由弦くんの家の玄関で挨拶をしながら中に入った。


「母さん、亜矢が来たよ──母さん?」


リビングテーブルの上にあった紙を由弦くんが手に取って目を通すとなんともいえない表情をした。


「? どうしたの由弦くん」
「これ」
「何?」


持っていた紙を私に見せてくれた。


其処には【急遽教室に行く用事が出来てしまいました。お菓子は冷蔵庫に入っているので食べてください】と書かれていた。


「あらら、相変わらずおばさん忙しそうだね」
「新しいスタッフが入ったって云っていたから、何かトラブルが起きたのかもしれない」
「…えーっと…じゃあどうしよう」
「え、どうしようって?」
「おばさんがいないのにお邪魔しちゃっていいのかなぁって」
「何云ってるの?誘ったのは僕だし、お菓子だって用意されているんだから亜矢は気兼ねなく食べて行ってよ」
「…いいの?」
「うん」
「…」


私はほんの少し考える事があったけれど、おばさんのお菓子という誘惑には勝てず由弦くんの言葉に甘える事にしたのだった。



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2017.06.04 (Sun)

紡ぎ愛 5話



由弦くんの部屋で由弦くんのお母さんが作ってくれたお菓子を頬張った。

「んっ!美味しいぃ~!!」
「亜矢っていつもお菓子食べる時、感嘆符がつくよね」
「え、ついてる?」
「うん、ついてる」
「…だって本当に美味しいんだもん」
「美味しいものを食べている時の亜矢の顔、可愛いよ」
「……」


ニッコリと微笑まれてちょっと赤くなった。


由弦くんは黒くて大きかった龍司とは対照的に、小さい時から女の子みたいな可愛い顔をしていて色が白くて線が細かった。


そんな容姿だったから一部の女子からは『王子様』なんて云われていた。


「…何、亜矢。僕の顔をジッと見て」
「由弦くんって純粋な日本人だよね?」
「は?何、突然。当たり前でしょ」
「だって…じゃあなんでそんなに彫りが深くて美形なの?」
「……どうしたの、突然」
「んー前々から思っていたけど、成長する毎にカッコよさが倍増していってるから」

私の其の言葉から急に部屋の雰囲気が変わった様に感じた。


「……まさか亜矢がそんな事を云うとは思わなかったな」
「え?」


由弦くんは持っていたフォークをお皿に置いて私をジッと見た。


「前々からカッコいいって思っていたのなら…なんで龍司を選んだの?」
「!」
「どうして龍司だったの?やっぱり体の弱い男は眼中になかった?」
「……」



なんとなくだけど解っていた。



「僕、知っていたよ。亜矢が龍司と付き合っていたって事──わりと初めの頃からね」
「…」



由弦くんはずっと前から



「知っていたけど…知らないフリをしていた。だって亜矢が龍司を選んだなら諦めるしかないって思っていたから」
「…」



私の事が好きだって事に──



「でも今はどうなの?龍司がいなくなって…この一年、亜矢の隣には僕しかいなかった」
「…」
「龍司がいない状態で僕と友だちとして付き合って来て…気持ちに変化はなかった?」
「…」
「僕は龍司が遠くに行くと訊いた時『これはチャンスだ』と思った」
「…」
「こんな気持ち、持っちゃいけないと思っていた──だけど僕はどうしたって亜矢の事が好きだったから其処に付け入るしかなかった」
「…」
「好きだよ…亜矢。ずっとずっと小さい時から君だけを好きだった」
「…由弦…くん」


真っ直ぐに由弦くんに見つめられて先刻からクラクラしていた。



──私はこうなる事をずっと避けて来た



由弦くんは私の事を好きなんだろうな──と、なんとなく気がついていたから龍司がいなくなって寂しい状態で由弦くんに告白とかされたらグラついてしまう私がいそうで…


そうなるのが怖くて極力気をつけて来たつもりだった。



──だけど今、其の恐れていた事態になってしまった


ううん…


ひょっとしたらそうなる様な予感がしていて…私はあえて其の機会に乗ったのかも知れない。



「亜矢…僕は亜矢に酷い事はしたくない──だから今、亜矢が選んで」
「…」
「僕は亜矢が欲しい。堪らなく今、欲しい」
「由弦くん…」
「龍司か僕か──選んで」
「……」



遠く離れた恋人を何年も待つという崇高な想いは16の私には重過ぎたのかも知れない。


私は本当に子どもで…


想いと気持ちは違うものなんだって今更気づいてしまったのだった。



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