Dizzy Love 1話

私が諒(りょう)さんと初めて逢ったのは幼稚園の運動会だった。「やぁ、君が翔(しょう)ご自慢の彼女ののんちゃんだね?」「…かのじょ?」「わっ!おやじ、へんなこというなよ!こんなやつ、か、かかかかのじょじゃねぇ、げぼくだ!」「…げぼく?」「こら、翔!女の子に向かって『下僕』なんて汚い言葉を使うんじゃない!」グゥで頭を叩かれた翔ちゃんは「いってぇぇー!」と云いながら園庭を走り回って行った。「ごめんね、のん...

Dizzy Love 2話

周りの大人たちが噂しているのをなんとなく聞いていた。翔ちゃんのお父さんはまだ24歳で、職業はホストというのをやっているそうだ。翔ちゃんにもお母さんがいなかった。どうしていないのかはみんな知らないみたいだったけれど、そういうのはどうでもいいみたいな雰囲気があった。だって翔ちゃんのお父さんが幼稚園の行事に顔を見せる度に周りのお母さん達はすっごく喜んでいたから。奥さんという存在がいない方がいいんだとみんな...

Dizzy Love 3話

あの一件から学校帰りによく翔ちゃんのお父さんを見かけるようになった。後から知ったのだけれど、学校が終わる時間帯と翔ちゃんのお父さんが仕事に出かける時間帯が大体合っていた、という事だったらしい。「やぁ、のんちゃん。おかえり」「あ…翔ちゃんのお父さん」今日もいつものように児童公園前で会った。「あのねぇ、のんちゃん。もうそろそろ其の『翔ちゃんのお父さん』って呼ぶの、勘弁してくれないかなぁ」「え、じゃあな...

Dizzy Love 4話

「これ、読んで!」「──え」ある日学校の帰り道でいきなり知らない男子から手紙を渡された。「あ、あの…」「とりあえず其の…読んでくれればいいから!──じゃあ!」「あっ」一方的にそう告げてあっという間に其の男子は走り去って行ってしまった。私は渡された手紙を呆然と見ていた。(こ、これって…いわゆる…)渡された手紙を見つめながら色々考えていると急に視界から手紙が消えた。「えっ?!」「ラブレター貰ったんか」其処には...

Dizzy Love 5話

私を押し倒したままの格好で翔ちゃんは続けた。「おまえ…男子の間で噂になってる。可愛いって…其れと──」「…其れと…何」「…」翔ちゃんは少し顔を赤らめて目線を外しながら呟く様に云った。「──もう…男を知ってる体だって」「?!」(な、ななな、なんて事を云われてるの?!)私は自分が周りからどう見られていたのか知らなかったので翔ちゃんの其の言葉はとても衝撃的だった。小5の時に初潮を迎えてからぐんぐん体つきが変わって...

Dizzy Love 6話

しばらくして諒さんは私に温かいココアを出してくれた。「…ありがとうございます」「どういたしまして──というかのんちゃん、俺に敬語なんか使わなくていいよ」「え…で、でも…」「俺が厭なんだ」「……あ…じゃ、じゃあ…なるべく使いませ──使わない…ね」「うん、ありがとう」ニッコリ笑いながら諒さんはコップに水を注いで、何かの薬を取り出し飲んだ。「諒さん…具合悪いって云ってたけど…大丈夫?」ゴクゴクと水を飲む度に上下する喉...

Dizzy Love 7話

諒さんは私の気持ちは嬉しいと云ってくれた。だけど私が望むような返事はくれなかった。「のんちゃんには俺なんかよりもっと相応しい男がいる──其れこそ翔だって…あんな事をしておきながらのんちゃんにおススメするというのも変な話だけど、あいつ、いい奴だから」「…翔ちゃんがいい人…っていうのは解ってる」「うん、そうだよね。のんちゃんと翔は小さい時からいつも一緒にいて本当に仲が良かったからね」「…でも」「もう少し成長...

Dizzy Love 8話

「ふっ…ふぁ…」執拗に胸の先端を舐められ頭がおかしくなりそうだった。「本当…中学生の体とは思えないな──んっ」「あっ、はぁぁん!」きつくジュッと吸われ、私はありえないほどの快感を感じてしまった。「はぁ…はぁ…」「あぁ…もう濡れてるのか──本当早熟だな」「んっ!あっ」いきなり足を大きく広げられ下半身の割れ目のところを擦られた。「あっ!あっあぁぁぁっ」「おまえ…自分で此処、擦った事とかないのか?」「ふぁ…あっ…な…...

Dizzy Love 9話

「俺はひとりの女に留まる事は出来ない。女が俺を求める限り俺は其処へ行く──其れでもいいのか?」淫らな行為をし終わった後、諒さんは私にそう云った。私だけの諒さんにはならない。其れは昔、初めて出逢った時からなんとなく感じていた事だった。諒さんの周りには常に女の人の気配がしていた。だけど私はそんな諒さんを好きになったのだ。「…うん…いいよ。私は大勢いる諒さんの彼女の内のひとりって事なんだよね?」「おまえが最...

Dizzy Love 10話

中学の三年間は時間があると諒さんの隠れ家というマンションに行っていた。其処は1LDKの間取りで一つしかない部屋の大半は大きなベッドが占めていた。其処で諒さんは色んな女性とセックスをしていた。勿論私も其のひとりだったけれど──「あっ、ふあぁ…あっあっ」「ふっ、凄いね典子…グイグイ俺の指を食べているよ」「あぁ…りょ…諒…さぁん…」「ん?…なんだ、強請っているのか?──でもまだダメだ」「…そんな」いつまで経っても諒さん...

Dizzy Love 11話

翔ちゃんの家に来たのはあの日以来──中1の時、翔ちゃんに襲われそうになって、そして諒さんとの関係が始まったあの日以来の事だった。「えーっとお茶…っていうかジュースの方がいいのか?」「あ、おかまいなく」「遠慮すんな。俺が飲みたいからついでって感じだし」「…じゃあもらおうかな。何でもいいよ?」「了解」「…」先に部屋に行っててくれと云われたので私は教えてもらった奥の翔ちゃんの部屋に入った。翔ちゃんの部屋には初...

Dizzy Love 12話

「実は私…ずっと好きな人がいて…其の人と…付き合っているの」「え」相手が諒さんだという事は隠して私は続けた。「ちょっと…年の離れた大人だから其の…私に色々してくるんだけど…最後までは絶対にしないの」「…」「私は…其の人が好きだから最後までしてもいいなって…ううん、して欲しいなって思っている」「…」「だけど『大人になったらな』って云うばかりでちっともしてくれないの」「…」「ねぇ翔ちゃん、大人になるって…セックス...