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悪魔でSweet 1話

ずっとずっと思って来た。夢は願えば叶うんだって事を。叶えたい夢があるから頑張れる。絶対に叶えたいから今まで頑張って来られたのだ。例え其の代わりに失うものが多くあったとしても…私は決して後悔などしないだろうと思った。──そして其の頑張りは多くの物と引き換えに私にひとつの結果を実らせたのだったなのに「初めまして、竹井由治です」「は…ぁ」(たけいよしはる…?誰だっけ)インフルエンザで一週間会社を休んでいた私...

悪魔でSweet 2話

私は10歳の時の初恋をずっと引きずっているこじらせ女子──だった。(女子ではないか…もう25だし)ふと自虐的になってしまう。 だけど15年経っても彼への溢れる気持ちは留まる事を知らず…(はっ、そういえば今日は…!)朝見かけた光景を反芻しながら思わず手帖を手に取る。「三輪さん」「!」急に声を掛けられドキッとする。そして手にしていた手帖を咄嗟に直ぐ下にあるゴミ箱に突っ込んだ。「あの、今いいですか」「い、いい...

悪魔でSweet 3話

「はぁはぁ…」シンと静まり返った廊下を息も絶え絶えになんとか駆けていた。(キ、キツい)普段の運動不足のツケが此処に来て一気に返されている様な気がする。命の次くらいに大切な手帖を探しに会社に戻って来た私。(確かあの時咄嗟にゴミ箱に入れた気が)昼間の事を必死に思い出しながら帰り道を引き返して会社へと戻って来た。(だ…大丈夫…)ゴミ箱のゴミは朝の清掃時、掃除のおばさんが回収するので今なら手付かずの状態だ。...

悪魔でSweet 4話

心臓があり得ない速さで波打っていた。「まさか三輪さんが…ねぇ」「…」(見られた…私の恥部)途端にカタカタと小刻みに体が震えて来た。ずっと秘密にして来た私の恥ずかしい部分を曝け出して来た証の手帖をパラパラと弄ぶ竹井くんが目の前にいた。「…これ、本気ですか?」「…」「此処に書かれている事、全部本当ですか?」「…」「三輪さん、僕、訊いているんですけど」「…て」「え」「して…返、して…お願い…します」「…」恥ずかし...

悪魔でSweet 5話

『 三輪さんが本当はこんな事を考えて常に身悶えていたって事、社内中の人──其れと当人にバラしますよ』其れは完全に脅迫──だった。「はい、乾杯~」「…」「あれ?声、出ていませんよ」「…」「手帖」「! 乾杯っ」「ふふっ、タイミングズレてしますよ、梢さん」「~~~」ざわつく居酒屋の中でカチンと合わせたグラスの音が高く響いた。「梢さん、ささ身の梅肉シソ巻好きですか?」「…好き」「いかのフリッターは?」「…好き...

悪魔でSweet 6話

──初めて彼という存在を知ったのは10歳の時だった何かの特番で成功している企業の社長たちを語るドキュメンタリー番組があって其処で初めて彼を見た。元々は彼の父親の会社だったのに敵対する派閥から父親は社長の座を追われそして失意のまま病死。父親の無念を晴らすべく幾度も苦渋の選択をして奮闘した結果、会社は再び彼の手に戻った。そんなサクセスストーリーに子どもながらドキドキした。そして目を惹く大きくてしなやかで強...

悪魔でSweet 7話

今まで知らなかった快楽が今、私の体中を走っていた。「や…あっ」「やだとか…云わないでくださいよ」「ぁ…っ」「恋人同士になったじゃないですか…んっ、だから…こういう事するの、アリですよね」「~~~」竹井くんの指が私の中でうねうねと小刻みに動いていた。(やだ…何よこれっ…)自分の指で触るのとは全然違う快感が私を襲っていた。「はぁ…梢さん…気持ちいい?」「あっ…」「僕、上手い?ちゃんと梢さんを気持ちよく出来てる?...

悪魔でSweet 8話

プルルルルル「はい、株式会社イシミネです──はい、いつもお世話になっています」いつもと同じ朝。そしていつもと同じ業務。「解りました。詳細をまとめ次第メールで送ります。はい、はい、では失礼します」外との繋がりが強い営業は毎日が目新しい事だらけだ。「課長。頼まれていた寿町の建設用地試案書が出来ました」「はい、どうもね」少しでも会社の利益に繋がる仕事を取って来て上に通す──其れが私の仕事。全てはこの会社の──...

悪魔でSweet 9話

今日も行きましょうと誘われ連れ込まれる処は定番の場所だった。「やぁ、んっ」「ふっ…梢さんの厭っていいって意味だから」「そ、そんな…事っ」今日の部屋は和室テイストのシンプルな内装の部屋だった。和室──といっても置いてあるものは現代感丸出しの物ばかりだったけれど…「浅く入れますからね…大丈夫」「や…やぁっ」ヌプッと差し入れられた小さな丸いものは私の中にスルッと吸い込まれた。そして徐にカチッとスイッチが入った...

悪魔でSweet 10話

「ねぇ、梢さん」「何」「なんで伊志嶺社長の事が好きなの?」「…」彼から誘われるままラブホでの情事を終えた後、身支度をしている時にいきなり彼から切り出された言葉に一瞬呆けてしまった。「なんで好きなの?」「…何、突然」「突然…かぁ。実は結構前から訊きたかったんだけど」「…」「ねぇ、なんで?あんな還暦過ぎたおじさんの事、どうして好きなの?」「…」「教えてくれないんだ?」「…教えるとか教えないとか…そういうんじ...

悪魔でSweet 11話

いつもの様に最後の一線は超えずに、ギリギリの処を執拗に迫られた。そしていつもの様に燻った気持ちのまま終わりを迎え、いつもの様にホテルを出ようとしたのだけれど…──其の日は帰り間際で事態が急変した「あぁぁん、あんあんっ」「はぁ…あ…っ…梢、さん」「ぅん…うんっ」帰り支度で着ていた服はあっという間に剥ぎ取られた。そしていつもよりもねっとりと濃厚な愛撫を受けて、其の度に潤む私の中がとても熱かった。「ぁ…はぁ…っ...

悪魔でSweet 12話

其れは竹井くんのバイトが明日で終わるという日の午後の事。「三輪さん」「はい」課長に呼ばれた私は仕事の手を止め課長のデスクまで赴いた。すると少し声のトーンを落として課長は囁く様に云った。「社長室に行ってください」「………は?」「だから社長室に。社長が三輪さんを呼んでいるの」「……」ええ(えぇぇぇぇぇぇ?!)「な、何でっ…!」「そんな事ぼくにも解らないよー先刻山上部長から内線があって三輪さんにそう伝えてくれ...
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