好きこそものの上手なれ 1話

双子の弟に彼女が出来た。ずっと一緒に育って来たはずなのに、何処でどう間違えれば弟に先を越されるなんて事態になるっていうんだ!「こんなのおかしいじゃないかっ!」「え」「──あ」「…ごめんなさい。不味かった?」「ち、違うよー万喜さんは全然悪くないから!」「…そう?じゃあ続けましょうか」「はい!」今現在、俺、藤島 左京(ふじしま さきょう)は料理人を目指すべく勉強中だった。母親が料理教室を開いているという事も...

好きこそものの上手なれ 2話

「なんで万喜なの?お母さんに教わればいいのに」「…姉ちゃん、来て早々其の話な訳?しかも知っててそういう話の切り出し方するの止めて」とある休日。両親と弟は其々デートに出かけていて、家には暇を持て余していた俺がひとりいた。其処に嫁いでいた姉が家に遊びに来ていた。「だってお母さんいないんだもん。あんたと話す事なんて万喜の事ぐらいしかないでしょう」「姉ちゃん、単にそういう話を訊きたいだけの耳年増なんだろう...

好きこそものの上手なれ 3話

ピンポーン「…」今日は誰も訪ねてくる予定も約束もなかった。(セールスかなんかか…居留守使っておこう)折角の休日に他人と喋りたくなかった。変に愛想よく取り繕ったりしたくなかった。ピンポンピンポンピンポン「…」(なんなの、この鳴らし方)殆ど嫌がらせに近い呼び鈴の鳴らし方だ。仕方がないので面倒くさいと思いつつも応対する。「……はい」なるべく不機嫌そうに、厭味ったらしく聞こえる様にたったひと言。『あ、いた!あ...

好きこそものの上手なれ 4話

「俺、万喜さんの事が好きです!」「!」其れは思ってもみなかった告白だった。余りにも突然の事で身動ぎ一つ出来なかった。「あ、あれ…聞こえなかった?俺、ずっと万喜さんの事が好きで…大好きで、結婚したって聞いた時はすっごく落ち込んで、でも諦めようと思っても出来なくて、ずっと万喜さんの存在が俺の中にはあって──」「ちょ、ちょっと…待って!」「っ」怒涛の様に喋りまくる左京くんの言葉がようやく少しずつ頭に入って来...

好きこそものの上手なれ 5話(終)

本当に夢の様だった。「あ…っ、あぁん」「ん、んっ」ずっと憧れていた人と体を重ねる事が出来ただなんて。「あっ、あぁぁっ…はぁん、あっ」「くっ…あぁ…ヤバい…滅茶苦茶気持ち、いぃよ」左京くんの固い楔が容赦なく私の中を冒して行く。グチュグチュと何度も擦り付ける様に激しく行き来して、奥へ奥へと突きまくる。「あぁぁん、あん、あん、あん」「はぁ…万喜さん、ずっと…ずっと万喜さんをこうして冒したかった…俺」「…左京、く...